看護師が転職を検討するのに最適な時期として、3年目満了後が挙げられます。なぜそう言われるのかというと、求人側が即戦力として受け入れやすいからです。3年経てば基本的な研修を一通り終え、プリセプターとしても指導できる立場であり、一通り看護スキルが蓄積された状態と見なされます。

実は3年目突入からの一年間は、看護師にとってつらい時期になると言われています。同期との差が明らかに出始める時期であり、後輩看護師の有能さに不安を覚える人も出てきます。また、ルーチンワークに余裕が感じられるようになり、ナースステーション内での派閥や険悪な人間関係も見えてきて嫌になるような場合もあるかもしれません。

その時期、心機一転して転職をしたいと考えるのは不思議なことでは有りません。ただ、3年目に入って即座に退職するのは避けるべきです。なぜなら、3年目は重要な時期であり、看護師として一層スキルアップするために欠かせない研修が組み込まれるケースがあるからです。看護の流れを把握していても、学びが浅ければ他の病院での勤務は難しくなります。

また、転職できたとしても、転職先からは1年目と同じ待遇を受ける可能性もあります。再度研修を受け直す必要が生じるなど、足踏み状態となってしまえば、これまでの時間がすべて水の泡となってしまうのです。

そのため、転職を検討するなら3年満了後以降にした方がベターです。タイミングとしては3年目満了の年度末〜4年目の途中あたりを目安にすることをおすすめします。その頃には、基本的な看護スキルはもちろん後輩の教育スキルも磨かれているはずです。勤続3年目を目処に転職したいと考えている看護師の方は、ぜひ3年目の転職に関する情報を収集しておくと良いでしょう。